前回に引き続き、「0歳後半」の赤ちゃんのお部屋づくりについてご紹介します。
0歳後半 ~動き始めたら~
この時期、赤ちゃんの運動機能はめざましく発達します。
「ずりばい」「ハイハイ」「つかまり立ち」「伝い歩き」そして「一人歩き」に至るまで、驚くべきスピードで変化していきます。
(6か月の赤ちゃんの様子)
それに合わせて、必要な環境も変化します。
この時期の環境づくりのキーワードは、「運動の発達を助ける」ことです。
それぞれの運動の発達段階に合わせた環境を用意してあげましょう。
・目の前の子どもをよく観察すること。
・その子に合わせた環境を整えること。
これが、モンテッソーリ教育の大原則です。
(7か月の赤ちゃんの様子)
たとえば、今までねんねだった赤ちゃんがうつ伏せにすると顔を上げ、足で床を蹴るような動きをするようになったとします。そうしたら、「そろそろ、ずりばいが始まるかな」と、環境を見直してみましょう。
危ないもの(尖ったものや小さなものなど)はありませんか?また、今まで敷いていたマットなどは、もしかすると滑ってしまってうまく床を押しにくいかもしれません。
ずりばいの邪魔になっていないか、よく観察してみましょう。
ハイハイの時期
ハイハイが活発になってくると、ますます活動範囲は広がります。できるだけ、危険な物や触ってはいけない物を取り除き、広い空間を思う存分に探索させてあげましょう。
(7か月の赤ちゃんの様子:いつでも好きなおもちゃを取れるように、床に置いてあります。)
つかまり立ちや伝い歩きの時期
つかまり立ちや伝い歩きの時期には、赤ちゃんがつかまって体を支えられるものがあると良いですね。たとえば、壁に手すりのような物を取り付けてあげると、赤ちゃんは好きなだけつかまり立ちや伝い歩きの練習をすることができます。
そこまでするのが大変でしたら、重さのある家具やスツールでも代用できます。
ちょうどつかまりやすい高さのもの、どっしりして安定感のあるもの、尖った角がなくて安全なもの、を探してみましょう。
(8か月の赤ちゃんの様子:ソファーでつかまり立ちするのが大好きになりました。)
運動を獲得していく時期は、とにかく赤ちゃんはその動きを繰り返し練習したくてたまりません。
赤ちゃんが、自分が好きな時に好きなだけ動きを練習できるように、適した環境を整えるのが大人の役割です。
1歳頃、一人歩きが完成すると、また家じゅうの環境を見直すタイミングです。
次回は歩き始めた子どもの環境づくりについて、ご紹介します。
(執筆者:伊藤久美子 / AMI0-3歳レベル、日本モンテッソーリ教育綜合研究所3-6歳レベル資格者)
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